シリーズでお伝えしている「注目小売店月次実績」。今回はカレーチェーン店「CoCo壱番屋」を運営する壱番屋(7630)の2020年11月の月次動向及び過去実績、また過去1年の株価動向について振り返ってみましょう。

直近の月次実績

2020年12月4日に更新された壱番屋の2020年11月既存店売上高は、対前年同月比89.8%。内訳は客数87.8%、客単価102.3%で、客単価のプラスで客数のマイナスをカバーできずマイナス成長となりました。

全店売上高も89.5%で、既存店・全店ともに対前年同月比80%台後半のマイナス成長となっています。

今期の既存店売上高の振り返り

では、同社のここまでの既存店売上高はどう推移してきたのでしょうか(同社は2月決算)。

前期の既存店売上高は対前年同月比でプラス成長8カ月、マイナス成長4カ月となりました。今期は3月以降、9カ月全ての月でマイナス成長が続いています。10月は対前年同月比96.2%まで回復しましたが、11月は89.8%と80%台に後退しました。

全店売上高も、前期・今期ともに既存店と同様の推移を見せています。

過去1年の株価動向

最後に同社の株価動向を見ていきましょう。

同社の株価は2020年1月の高値6,130円が天井となりました。しかし2月からの株式市場全体の下落もあり、3月は3,530円まで下落しています。その後反発し、9月29日には戻り高値5,820円に到達。現在は若干下落した5,000円台前半での取引が続いています。

今期は新型コロナウイルス問題の影響から、既存店及び全店売上高ともに期初の3月から9カ月マイナス成長が続いています。既存店及び全店ともに売上高は10月にいったん回復を見せましたが、11月は再び後退しました。今期どのタイミングでプラス成長を回復できるのかが注目されます。

壱番屋の過去1年の株価推移

参考資料:月次情報(2021年度2月期)

LIMO編集部