シリーズでお伝えしている「注目小売店月次実績」。今回はセルフ式うどん店「丸亀製麺」他を運営するトリドールHD(3397)の2020年11月の月次動向及び過去実績、また過去1年の株価動向について振り返ってみましょう。

直近の月次実績

2020年12月3日に更新された、トリドールHDの2020年11月既存店売上高は、対前年同月比93.4%。内訳は客数90.5%、客単価102.8%であり、客数のマイナスを客単価のプラスでカバーできずにマイナス成長となりました。

全店売上高も99.2%で、既存店・全店ともにマイナス成長となりました。

今期の既存店売上高の振り返り

では、同社のここまでの既存店売上高はどう推移してきたのでしょうか(同社は3月決算)。

前期の既存店売上高は、対前年同月比でプラス成長9カ月、マイナス成長3カ月と、概ね堅調な推移を見せました。しかし新型コロナウイルス問題が発生した今期は、4月以降8カ月マイナス成長が継続しています。ただし10〜11月は対前年同月比90%台を維持しており、プラス成長までもう一歩の状態です。

一方、全店売上高の前期は、3月を除き全ての月でプラス成長が継続。今期は既存店同様の推移を見せています。

過去1年の株価動向

最後に同社の株価動向を見ていきましょう。

同社株価は昨年11月の1,585円を天井に反落。2020年に入っても下落は止まらず、2月後半からの株式市場全体の下落もあり、4月には安値893円に到達しました。しかしその後は上昇が続き、9月半ばには1,500円台を回復しています。

ただし1,572円を付けた後は下落しており、10月以降1,300~1,500円間での取引が続いています。

今期は既存店・全店売上高ともにマイナス成長が続いていますが、10月と11月は2カ月続けて対前年同月比90%台となりプラス成長まであと一歩です。今期中にプラス成長を回復することができるのかが注目されます。

トリドールホールディングスの過去1年の株価推移

参考資料:月次売上高レポート

LIMO編集部