就職氷河期世代とは、1970年から1984年までに生まれ、1990年代から2000年前後に大学を卒業した30代後半から40代後半の世代を指し、新卒者の就職先が決まらないという状況から、派遣労働やフリーターといった非正規雇用者が増えた世代です。
現在、働き盛りの世代である30代40代といえば、老後を考えお金に対する意識も高まってくる世代です。
この記事では、就職氷河期世代の30代40代の方が老後に備えてどのような資産運用が向いているのか、元証券マンの目線で解説します。
30~40代の貯蓄額はどのぐらい?
2019年は「老後資金2000万円問題」が話題になりました。
これはモデルとなる高齢夫婦無職世帯(夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯)における、実収入と実支出の差額が毎月約5万円となり、老後を30年と考えると、公的年金などの実収入だけでは約2000万円の資金が不足するという内容でした。
不足分は貯蓄などで補う必要がありますが、現在の30代、40代はどの程度の金融資産を保有しているのでしょうか。
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和元年)」によると、30歳代、40歳代の金融資産保有額(金融資産保有世帯)は、以下の通りです。
30歳代
- 100万円未満:11.3%
- 100~200万円:13.8%
- 200~300万円:13.1%
- 300~400万円:7.8%
- 400~500万円:6.4%
- 500~700万円:11.0%
- 700~1000万円:10.2%
- 1000~1500万円:6.7%
- 1500~2000万円:2.8%
- 2000~3000万円:3.5%
- 3000万円以上:2.5%
- 平均:640万円
- 中央値:355万円