「孫差別」は、なぜ起こる?
「孫差別」が起こる理由はさまざまです。とはいえ、なかには祖父母にとっては無自覚である場合も多いのが、難しい点です。
「差別なんてしてるつもりないのに・・・」「どの孫も同じくらいかわいいと思っているのに・・・」
祖父母たちが例えそう思っていても、親うしても対応に差が出てしまうことがあり、その差があまりにも激しい場合は親も気になってしまうことでしょう。
また、孫差別の原因には、「家長制度」の考えが残っている世代の祖父母が長男の子どもだからとほかの孫よりもものをたくさん買ってあげたりかわいがったりすることもあるようです。ほかにも女の子よりも男の子を優先する、逆に男の子よりも女の子を、という性別による対応の差も考えられます。
このような長男の子どもだから、性別が男の子または女の子だからというのは、その人が育った時代の考え方が深く反映されます。個々の考え方はすぐに変えてほしいといっても難しい部分があるため、孫の扱いに差をつけるのはやめてほしいと親が伝えても、簡単に改善されるものではないでしょう。
さらにいうと、孫自身に対してなにか思うところがあるわけではないものの、孫差別の中には嫁姑問題が隠れている場合もあります。例えば、義娘が産んだ子どもとは距離を置いているというものも。実の息子や娘は接しやすいため祖父母も孫のことでもなんでも話せるけれど、義理の娘と少々距離感があるとその子どもともどう接していいのか、困っているということもあるようです。
「孫差別」に、親ができること。
孫差別への対処法として挙げられるのが、祖父母と親がお互いにもう少しだけ交流を深めてみるということです。
祖父母と親の仲があまりよくなかったり交流が少なかったりすると、祖父母は親のことも考えて孫にどのように接していいのかわからず、同じ孫でも差が生じる場合があります。そのため、祖父母と連絡を取る機会をさりげなく増やしてみるのも、孫差別の対処法の1つです。
また、「会う機会が少ない孫」に対して冷たくされるという場合は、祖父母と親が連絡を取ったときにそれとなく子どもの話を混ぜてみるのもおすすめです。孫のことをよく知らないからこそ祖父母も扱いに困ってしまう、という場合も考えられるからです。
孫同士であまりにもあからさまに対応の差があることをどうにかしてほしいと祖父母に伝えても変わらないときは、祖父母と距離を取るようにすることも考えておきましょう。今は帰省するのが難しく人が大勢集まる機会も少ないですが、そういった場面でわかりやすく孫差別をされるというときは、帰省する時期をずらすというのもおすすめです。