高齢者世帯の盲点
厚生労働省が令和2年7月に公表した「2019年国民生活基礎調査」によると、65歳以上の方がいる世帯のうち、高齢者世帯の世帯構造においては、単独世帯が49.5%、夫婦のみの世帯が46.6%となっており、核家族化が顕著になっていることが分かります。
この高齢者世帯は昭和61年には236万2000世帯だったものが、令和元年には1487万8000世帯にも増えています。
老後は病気やケガになるリスクが高くなりますが、万が一ケガや病気で介護が必要になったときに、夫婦での老老介護や自分ひとりであれば老人ホームに入居する可能性もあることから、介護費用を備えておくことはこれからの少子高齢化の時代には当たり前となるのではないでしょうか。
では最後に介護費用も確認しておきましょう。
介護の期間と費用とは
生命保険文化センターが行った「生命保険に関する全国実態調査/平成30年度」調査から介護期間や介護費用をみていくと下記のような結果となっています。
介護期間
- 6ヶ月未満:6.4%
- 6ヶ月~1年未満:7.4%
- 1~2年未満:12.6%
- 2~3年未満:14.5%
- 3~4年未満:14.5%
- 4~10年未満:28.3%
- 10年以上:14.5%
- 不明:1.7%
- 平均:4年7ヶ月
介護費用
一時的な費用の合計(住宅改造や介護用ベッドの購入など)
- 掛かった費用はない:15.8%
- 15万円未満:19%
- 15~25万円未満:8.6%
- 25~50万円未満:6.8%
- 50~100万円未満:9.1%
- 100~150万円未満:6%
- 150~200万円未満:1.9%
- 200万円以上:6.1%
- 不明:26.7%
- 平均:69万円
月額
- 支払った費用はない:3.6%
- 1万円未満:5.2%
- 1万~2万5000円未満:15.1%
- 2万5000~5万円未満:11%
- 5万~7万5000円未満:15.2%
- 7万5000~10万円未満:4.8%
- 10万~12万5000円未満:11.9%
- 12万5000~15万円未満:3%
- 15万円以上:15.8%
- 不明:14.2%
- 平均:7.8万円
いかがでしょうか。介護期間は平均でも5年弱となっており、入居一時金や月額費用は家計をかなり圧迫するような金額になっています。年金だけでまかなうことは難しいことが分かります。