昨年から、かんぽ生命の不正契約問題が世間を騒がせています。長年にわたって、お客様に不利益な乗り換え契約や、二重払いなどの詐欺まがいな契約を繰り返してきたそうですが、ここまでいかなくても、会社や自分の利益を第一に考えて、お客を削りにいく営業というのは実際少なくありません。
「ぶっちゃけ、10人いたら8人は、お客様を削る営業マンだと思います」と言うのは、『ヨイショする営業マンは全員アホ』(飛鳥新社)の著書を持ち、野村證券出身のビジネス系ユーチューバーとして人気の宋世羅(そん・せら)氏です。
どうしたらお客を削る営業マンを見分けて、信頼できる2割の営業マンを引き当てるのか、探すのか。その判断基準についてお話しをうかがいました。
営業マンの正義とは何か
そもそも、お客様のためになる提案をして商品を契約させる2割の営業マンが正義で、8割の営業マンが悪なのでしょうか。
たとえばかんぽ生命の例で言うと、営業マンは結局はかんぽ生命から給料もらっているのだから、かんぽ生命のために仕事をして、かんぽ生命にとにかく利益を落とすという考えは、ある意味当たり前。
もっと言えば、たとえ目の前のお客様が損をしてぐちゃぐちゃになろうとも、企業が潤ったほうが日本経済が回るという考え方もあるんですね。目の前ではなく、トータルで見るとその方が幸せになる人が多いという。そういう考えでやっている大手企業も少なくないと思います。
結局は、どこに正義を置くのかという話なんです。