ブラック企業に勤めているとそれが自分の中で当たり前のようになってきて、なかなか踏ん切りがつかないという人もいるかもしれません。ですが、一歩踏み出して転職してみるとAさんのように状況が一変するかもしれませんね。

休日出勤は「個人の自由で会社にいるだけ」

「今の会社では休日出勤日数を数えたこともないし、休日出勤してもタダ働き」というのはメーカー営業として働く30代のBさんです。「営業なのに、技術職が人手不足ということもあってそちらの仕事にも半分足を突っ込んでいる状態。おかげで仕事が次から次へと湧いてくる」のだそう。

「休日出勤にはきちんと上司の承認をもらうことが原則だと言われたけれど、上司は一切認めない。でも、仕事は定時内に絶対終わらない。取引先に迷惑をかけることは許さないとプレッシャーをかけられていて、やむをえず休日出勤。だから、上司は『個人の自由で会社にいるだけだろう』と言う」と話します。

「一度同僚が耐え切れずに『休日出勤しないと終わらないくらいの仕事の量なので休日出勤を認めてください』と直談判したが、その場で上司に『お前が無能だからだろう。休日出勤しなきゃこれっぽっちの仕事もできないのか』と言われていたのを見て愕然とした。そんなふうにあしらわれるのなら、言わないほうがマシかもと思ってしまった」とBさん。

Bさんの会社では、休日出勤を認めてもらえない以上「個人の自由の範囲で会社に来ているだけで、仕事ではない」と見なされてしまうため、休日出勤手当てや残業代が出ないのだと嘆いていました。