就職氷河期とは、バブル崩壊後の1993~2005年に高校大学を卒業し、就職活動をした世代を指します。
当時ほとんどの企業の有効求人倍率が1倍を割り、約10年間就職難が続きました。最近は年金加入率が低いこの世代に課せられた老後を問題視する風潮もあります。
就職氷河期世代は40代がメインですが、貯蓄額はどの程度あるのか、老後を安心して過ごすための方法はなにが最適かを確認してみましょう。
就職氷河期40代の貯蓄額
就職氷河期世代は、現在の40歳前後の世代を指し、大卒者では1970年から80年に生まれた方々が該当し、
就職氷河期世代は新卒時の就職先が決まらないという状況から、派遣労働やフリーターといった非正規雇用者が増えました。
そのような苦労の多い就職氷河期40代の貯蓄額は、現在どの程度あるのでしょうか。
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和元年)」のデータを確認すると、以下の通りです(金融資産保有世帯)。
- 100万円未満:7.2%
- 100~200万円:8.8%
- 200~300万円:9.0%
- 300~400万円:7.4%
- 400~500万円:5.4%
- 500~700万円:12.0%
- 700~1,000万円:11.4%
- 1,000~1,500万円:11.2%
- 1,500~2,000万円:6.2%
- 2,000~3,000万円:3.8%
- 3,000万円以上:3.6%
- 平均:880万円
- 中央値:550万円
老後資金はいくら必要か
40代が貯蓄する目的として多いのは「老後のため」でしょう。しかし、実際にどの程度の貯蓄が必要になるのでしょうか。
日本年金機構「令和2年4月分からの年額等について」によると、夫がサラリーマンで妻が専業主婦の場合、夫婦二人分の標準的な年金受給額は220,724円です(令和2年4月分~)。
生命保険文化センターがおこなった意識調査によると、老後の最低日常生活費は月額平均22.1万円。最低日常生活費は、年金受給額で賄える計算になります。
しかし、ゆとりある老後生活費は平均36.1万円でした。ゆとりある生活のためのお金の使い道としては、レジャーや旅行、教養や趣味、日常生活費の充実などが挙げられています。ゆとりある老後を送るためには、公的年金だけでは毎月約15万円不足するのです。不足分は貯蓄で補う必要がありますが、65歳から20年生きると考えた場合、
- 15万円×12カ月×20年=3,600万円
単純計算で3,600万円が必要になるのです。もちろんそこまで贅沢することはないかもしれませんが、ある程度まとまった貯蓄が必要だということがわかります。
老後資金を貯めるためには資産運用が必要
日本の金融資産の多くは年金生活世帯(60歳代以上)が保有しているとされており、現在の40代の人は、リタイア後に親から相続でお金をもらえば苦労しなくてすむと考えているかもしれません。たしかに60代と70代の金融資産保有額(金融資産保有世帯)は、以下の通りで、平均で2,000万円前後の貯蓄があります。
60歳代
- 平均:2,203万円
- 中央値:1,200万円
70歳代
- 平均:1,978万円
- 中央値:1,100万円
しかし日本は長寿化が進んでおり、現在60歳の人の約4分の1が95歳まで生きるという試算もあります。親がある程度の資産を保有していても、将来も使わずに残し続けるという保証はありません。やはり自助努力によって、ある程度の資産を貯めていくことが必要なのです。
40代は住宅ローンや子どもの教育費でなかなか貯蓄ができず、老後資金に不安を感じている人も多いでしょう。しかし、親からの相続を当てにしてはいけません。生活費を節約し、貯めたお金で資産運用を始める必要があるのです。ただ、低金利が続いているので、預貯金ではお金はほとんど増えません。株式や投資信託などの投資をおこなう必要があるのです。
投資では、ニーサやイデコなどの非課税制度を利用しましょう。通常、運用益には20.315%の税金がかかりますが、イデコやニーサでは非課税になるからです。また、40代なら20~30年といった長期での運用が可能です。少額からでもいいのでコツコツと資産運用を続けるようにしてください。
まとめにかえて
就職氷河期世代は40歳前後の世代です。親の世代が金融資産を多く保有しているので、将来は親からの相続があれば安心だと考えている人もいるかもしれませんが、高齢化が進んでいるため、将来も資産が残っているという保証はありません。
そのため、40代から老後に備えておくことが必要なのです。ニーサやイデコなどの非課税制度を利用して早めに資産運用を始め、将来のためにお金を貯めていくようにしましょう。
