対照的に激減しているのが外食費のうちの食事代と飲酒代です。特に会社の飲み会自粛が続いているからか飲酒代は9月は前年同月比54.6%減。食事代は22.3%減ですが、緊急事態宣言時期の4月に記録した前年同月比63.3%減を底として、徐々に回復してきています。
GoToキャンペーンの効果は?
一方、7月22日からスタートしたGo To トラベルを皮切りとした消費喚起策「GoToキャンペーン」の効果も9月の家計調査に表れています。
旅行関連の品目がならぶ「教養娯楽」カテゴリーでは、宿泊料は前年同月比25.7%減、パック旅行費は61.4%減と、いまだに苦しい状況です。しかし、8月と比べると前年同月比の減少率はどちらも20ポイントほど縮小。今年3月から続いていた前年同月比80%〜90%の大幅減少という窮地からは脱した感があります。
一方、旅行で利用する交通関連の回復はやや鈍い状況です。9月の鉄道は前年同月比65.3%減、バスやタクシーも50%から40%減。航空運賃は春先から90%とから80%減という苦しい状況からようやく68.2%減までに戻ってきましたが、以前のような水準に戻るにはまだ時間がかかりそうです。
帰省関連の出費や夫の飲み代が激減
では、日々の暮らしの中で出費に変化が起きたと感じるのはどんなことでしょうか。筆者や周囲の人々のリアルな消費行動について聞いてみました。
まず、大型連休や夏休み時期の帰省ですが、筆者も含めてママ友ほぼ全員が帰省を断念。帰省していたのは、実家が近隣や同じ自治体という家庭だけでした。帰省をしなかったために手土産代や交際費が大きく減ったほか、ママ友ランチなど外食への支出もほぼゼロになったといいます。