「うまくやっていると思っていた。」「この先もずっと一緒に生きていくと思っていた。」そんな夫が、ある日突然、妻が離婚を要求される…。

よく聞く話ですが、妻がそう言いだすまでには、夫に対する積年の恨みつらみを募らせて…というケースが多いよう。今回は、妻にいきなり離婚を宣告されたある男性のエピソードを紹介していきましょう。

夫にとって、それは『ある日突然』の出来事だった。

Aさん(50歳)は、某大手企業に勤務するサラリーマン。勤続年数は30年を超え、それなりの役職についています。年収は1000万円。2人の子供は、それぞれに就職をきっかけに家を出てしまい、ここ1年ほどは、3歳年下の妻と二人で生活していました。

ある日のことです。Aさんが家に帰ると、妻が家にいません。「そういえば、ここ半年ほど、子供のところや実家によく出かけてたな…。」ということを、ふと思いだし、「主婦のくせに家を空けるなんて、どうしようもないな。帰ってきたら、びしっと言っておかないと。」と思いつつも、その夜は放っておくことにしたのです。

すると翌日、ある弁護士事務所の弁護士から自分あての内容証明郵便が届きました。中身は『受任通知』。妻がAさんとの離婚を希望し、離婚調停の申し立てのために、弁護士に代理人を依頼したということが書かれていました。理由は経済的DVとモラハラ。しかも、離婚の条件として、財産分与だけでなく慰謝料を要求するとも…。

Aさんは、驚きました。「なぜ急に?しかも経済的DVとモラハラ?俺が?」