不安ならば便利な制度を用いても

それでも、節約や年金だけでは不安という人も少なくないでしょう。資産運用にはさまざまなリスクの商品がありますが、iDeCoやつみたてNISAといった、節税対策ができて比較的取り組みやすい商品もあります。早めに資産運用を始めたいなら、まずは口座を持っている銀行などに相談してみるのもいいかもしれません。

いずれにせよ、老後生活にお金が必要であることは紛れもない事実。年金や貯蓄で生活がまかなえなくなれば、最悪老後破産に至ってしまうこともあるかもしれません。「お金のなさ」で不安を感じるなら、まずは収入と支出を可視化して、しかるべき対策をとっていきましょう。

【ご参考】貯蓄とは
総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]によると、貯蓄とは、ゆうちょ銀行、郵便貯金・簡易生命保険管理機構(旧郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいいます。

【参照】
金融広報委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和元年)」4金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯も含む)
総務省統計局「家計調査報告」-2020年(令和2年)9月分及び7~9月期平均-
金融庁「金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書

古谷 梨子