人生100年時代ともいわれますが、豊かな老後を送れるか不安な方も多いのではないでしょうか。2019年 「国民生活基礎調査の概況」によると、2019年では51.7%の高齢者世帯が生活について「大変苦しい」「苦しい」と回答しています。「ややゆとりがある」「大変ゆとりがある」と回答した世帯はわずか4%です。
そこで、2020年10月松井証券株式会社調べの「世代別の老後資金に関する実態」を参考にし、各世代別の世帯貯金額や老後のためのお金事情を明らかにしていきましょう。なお、今回の調査は子どもと親のいる全国の20~60代男女、合計800名が対象です。
世帯貯金額は年齢が上がるにつれて理想と現実にギャップ
まず、「あなたの現在の世帯貯蓄額と、あなたが思う、現在の生活における理想の世帯貯蓄額を教えてください。」という質問をしたところ、現在の世帯貯蓄額は、中央値で20代「100万円」、30代「300万円」、40代「350万円」、50代「500万円」、60代「1200万円」ということが分かりました。世帯貯金額が0円という人もいるでしょうが、コツコツ積み上げている人が多い印象です。
また、理想の世帯貯蓄額については、20代「480万円」、30代「1,000万円」、40代「1,000万円」、50代「2,000万円」、60代「3,000万円」という結果になりました。
現実と理想に大きなギャップがありますね。とりわけ、年代が上がるにつれてその差が大きくなる傾向がみられました。60代でいうと現実と理想の差額が1,800万円もあり、世帯貯蓄額に満足していない人が多くいることが分かります。