日本銀行の『金融リテラシー~人生を豊かにする「お金」の知恵~』によると、金融リテラシー※が高い人は、特殊詐欺や多重債務などの金融トラブルに遭いにくいといいます。高齢の親や子供をお金のトラブルから守り、自分も老後にお金のことで困らないようにするにはどうしたらいいのでしょうか。押さえておきたい3つのポイントを紹介します。

※金融リテラシーとは、金融や経済に関する知識や判断力のこと。

金融知識のレベルはどのくらい?

金融広報中央委員会(事務局:日本銀行情報サービス局内)は昨年3月、全国18〜79歳の個人2万5000人を対象に「金融リテラシー調査」を実施。金融知識や判断力に関する正誤問題の結果をみると、全25問の正答率は全国平均で 56.6%。3年前に行った同じ調査より正答率は1ポイント上昇しており、緩やかにではあるものの金融リテラシーは向上してきているようです。

世界では30か国中22位

では、日本の金融リテラシーは諸外国と比較してどのような水準なのでしょう。経済協力開発機構(OECD)が実施した同種の調査の中で、共通している設問11問の正答率を比較した結果は以下の通りでした。

第1位 フィンランド
第2位 フランス
第3位 ニュージーランド
第4位 ノルウェー
第5位 香港(中国)
第6位 オーストリア
第7位 ベルギー
第8位 カナダ
第9位 ポルトガル
第10位 韓国


第22位 日本

日本は調査対象の30か国/地域中22位。アンケートの実施状況などの違いがあるとはいえ、国際的にみると日本の金融リテラシーは高いとは言えないようです。