親の知らない間に子供が借金を背負うことも

こうなると、金融知識がほとんどない18歳、19歳をターゲットにした悪徳商法も出てくる可能性は大いに考えられるでしょう。自分の子供が騙されないように、親子でしっかり話し合っておくことが我が子を守ることにつながるといえるでしょう。

おわりに

日本では、お金の話をすることをタブー視する風潮があります。筆者自身も親からお金について教えてもらったことはありませんでしたし、学校で教えてもらう機会もありませんでした。

特殊詐欺などの犯罪者は、巧妙に手口を変えながらお金を騙し取ります。特殊詐欺で被害に遭うのは高齢者が多いですが、成人年齢が20歳から18歳に変わる2022年以降は、金融リテラシーの低い若い年代も狙われる可能性が高くなるでしょう。家族をお金のトラブルから守るためにも、会話の中に、少しでもお金の話を取り入れてみてはいかがでしょうか。

【参考資料】
金融リテラシー~人生を豊かにする「お金」の知恵~(2020年2月14日、日本銀行)
「金融リテラシー調査 2019年」の結果(知るぽると/金融広報中央委員会)
特殊詐欺の被害状況(警察庁)
民法改正 成年年齢の引き下げ(法務省)

中野 令子