実際、国内で88のゴルフ場を運営するアコーディアゴルフの月間ゴルフ場入場者数は、対前年同月比で5月までマイナスが続きましたが、6月+0.5%、7月+1.5%、8月+17.8%と推移しており、8月は入場者数が大幅に伸びています。

コロナ禍を契機に業績を伸ばしている銘柄も少ないながらありますが、アルペンは隠れたコロナ恩恵銘柄といえそうです。

参考:アルペンの過去2年の株価推移

「スポーツデポ」のレジには行列ができていた

本記事を書くにあたり、筆者は「スポーツデポ」と「ゴルフ5」の併設店を日曜の昼に訪問してみました。すると「ゴルフ5」はそれほど混雑していませんでしたが、「スポーツデポ」のレジには長い行列ができていました。

レジ待ちの方のカゴを見ると、シャツなどのアパレルが売れている、との印象。またアウトドアコーナーでは数万円のジャケットを指名買いしている男性客がいるなど、Q1の好調さが実感できる光景でした。

アルペンは脱ウィンタースポーツやリストラなどの自助努力を行う中で、コロナ禍も追い風となり急速に業績の改善が見られます。Q1の経常利益51億円に対し、現時点での通期予想は75億円。通期予想の上方修正の可能性も含め、今後の業績の伸びが注目されます。

【参考資料】
「『スノーリゾート地域の活性化に向けた検討会』の最終報告」(平成29年4月28日、観光庁)
株式会社アルペン「2021年6月期第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
株式会社アルペン「2020年6月期決算短信〔日本基準〕(連結)
アコーディア・ゴルフ・トラスト「2020年8月 月次情報
アコーディア・ゴルフ・トラスト「ポートフォリオ概要

石井 僚一