2人以上での旅行の場合はどうなる?
1人だけで旅行をした場合には、Go To トラベル支援額や県民割引の益はすべて自分自身の一時所得です。しかし、たとえば2人で旅行に行った場合には2人とも益を受けていますので、課税対象となる一時所得についても旅行者である2人に帰属します。
つまり、2人で行った旅行代金のうち一時所得金額が3万円だった場合には、1/2の1万5,000円ずつが各自の一時所得となるわけです。2人以上の場合はその人数で割った分が各自の一時所得になります。
わからないときは税務署に聞こう(まとめ)
冒頭に記したように、一時所得には50万円の特別控除があります。そのため、一時所得の対象となる総収入額から収入を得るために支出した金額と控除額の50万円を引いた残金が一時所得となり、その1/2を給与所得などの他の所得と合計した総所得金額で納める税額が計算されます。
Go To トラベル支援額、地域クーポン、県民割引による一時所得が50万円を超えるほど旅行をするケースは少ないかもしれません。ただ、一時所得の対象には、競馬や競輪などの払戻金、生命保険の一時金、ふるさと納税の返礼品なども含まれますので、これらとの合計がいくらになるか把握しておくことが大切です。
税金の計算は素人にはとっつきにくいものです。特に新型コロナウイルスに関する支援金や給付金は、非課税のものもあればGo To トラベルやGo To イートのように課税対象となるものもあります。疑問や不安に思う場合は管轄の税務署に問い合わせてみてください。躊躇せずにわかるまで尋ね、正しい申告につなげましょう。
【参考資料】
「Go To トラベル事業 Q&A集(11月2日時点)」(Go To トラベル 旅行者向け公式サイト)
タックスアンサー No.1907「個人が企業発行ポイントを取得又は使用した場合の取扱い」(国税庁)
タックスアンサー No.1490「一時所得」(国税庁)
松原 朱里