「無買日」とは?

次第に、ブラックフライデーの過熱ぶりは「近代の過剰消費文化に拍車をかける一因」として問題視されるようになりました。

実は1997年カナダにおいて、この過剰消費文化の象徴でもある「ブラックフライデー」に対して、消費主義への国際的な抗議の日として「Buy Nothing Day (何も買わない日)」を設定するようになりました。そして欧米各地で様々なイベントが行われているようです。

そもそもこの運動は1992年、カナダのアーティスト、テッド・デイヴの発案により、「アドバスターズ」という雑誌を発行する環境団体によって創始されました。1997年に「ブラックフライデー」を「Buy Nothing Day」とすることになり、その運動は世界中で広まっています。

日本でも「無買日」といわれ、特にブラックフライデーと決められてはいないようですが、少しずつ知られるようになっています。無買日はただ単になにも買わない日、というだけではなく、個人の消費態度を考えなおす日でもあります。

「無買日」の節約効果と環境保護

無買日には2つの大きなメリットがあります。1つは節約という個人的なメリットです。その日一日だけ買わないだけでは大した節約にはなりません。ただ、無駄なモノを買っていないか振り返る日を作り、なるべく余計なモノを買わないような思考癖をつけていくことで余計な出費も減るようになります。

もう1つは環境保護という社会貢献です。不必要なモノを購入したり、買い過ぎたりすることによりゴミが増えます。ゴミを焼却処分すると大量の温室効果ガスが排出され、温暖化を悪化させるということを意識するようになります。

例えば洋服。プチプラで流行を楽しめるファストファッションが人気ですが、安いからと買い過ぎることでどれだけゴミが出るのかを考えるといいかもしれません。

また、コロナ禍では、バーゲンセールの買い物に出かけないことは、感染拡大防止へ協力することにもなります。