ケース⑤ 75歳 心臓病、看護・介護が必要

Eさん

「現在75歳の父は、心臓病を患っている。病院治療は一応終了したが、安定期に入ってからも、看護や介護が長期にわたって必要なため、施設入所を検討したい!」

おすすめの施設例は…
介護医療院

<特徴>
要介護の高齢患者に、医療や介護だけでなく、生活の場も提供することを目的。
長期的な医療と介護を必要とする人が対象。

<支援内容>
経管栄養、痰の吸引、急変時対応
ターミナルケア、食事介助や入浴介助など

<入居対象>
要介護1以上

<年齢>
原則65歳以上

<入居金>
なし

<月額料金>
7万円~17万円(所得に応じて)

ケース⑥ 77歳 認知症、徘徊で家族が疲弊

Fさん

「現在77歳の母は2年前に認知症の診断を受けた。最近では徘徊などもあり、介護をするのが困難な状況に。できるだけ家でお世話してあげたいが、介護疲れもあり限界なので、そろそろ施設入所を検討したい!」

おすすめの施設例は…
認知症高齢者グループホーム

<特徴>
家庭的な環境の中で認知症の進行を穏やかにしつつ、能力の維持を図ることを目的とする。
ひとつの共同生活住居(ユニット)に5~9人の高齢者がおり、なじみの関係の中で生活。
日中帯はユニットごとに3:1以上の職員配置が定められており、手厚い介助を受けられる。

<支援内容>
食事の提供や介助、入浴介助、排泄介助など

※医師との連携や看護師の配置が義務ではないため、医療的支援は薄い

<入居対象>
要支援2以上
認知症の診断を受けている人のみ

<年齢>
原則65歳以上

<入居金>
0円~数百万円

<月額料金>
12万円~40万円

さいごに

今回ご紹介した以外にも、シニア向け分譲マンションやシニア向け住宅など、近年多くの高齢者向け住宅や施設があります。

できるだけ入居者の生活様式や症状などにあった施設を選び、在宅生活と近い状態で暮らしを維持できたり、サポートを受けられたりすることが望ましいです。

「いざというとき」は突然やってきます。日頃から近隣の施設状況をチェックしておくことをおすすめします。

【参考】
※1「有料老人ホームの類型・表示事項(2018年)」厚生労働省
※2「サービス付き高齢者向け住宅の現状と課題(2019年)」国土交通省

鈴木 咲季