これも見る人にとっての尺度の問題かもしれません。経験豊かな上司にとっては当たり前の結果であっても、まだ経験の浅い若手社員にしてみれば試行錯誤しながらやり遂げた仕事。若手社員と一緒に成果をよろこび、褒めることで若手社員のモチベーションを刺激することができるのではないでしょうか。

仕事を任せてくれない

メディア企業で働いているEさんは、「仕事を任せてもらえないと『まだ実力が足りないと思われているんだな』と落ち込んでしまう」と言います。

「この仕事お願いね」と言われている同僚がいる一方で、自分には「これは一緒にやろうか」と言われると落ち込むのだそう。大事な取引先を巻き込んでいる場合や失敗が許されない状況では一緒にやるほうがいいでしょうが、多少ミスがあっても挽回がきくような仕事や、上司のダブルチェックを入れられる流れのものは任せてみることも必要でしょう。

自分より経験のある人と一緒に仕事をしていると、どうしても自分事化しきれずに自発的に動くことや自分の頭で考えることが身につかなくなってしまいがちです。時間がかかっても、仕上がりが不安でも、一度は任せてみて後からチェックするというやり方も若手社員の意欲をキープする一つの方法ではないでしょうか。

おわりに

若手社員が高いモチベーションを持って仕事ができる環境をつくるのも、管理職の大事な仕事の一つです。ジェネレーションギャップを感じて扱いづらいという声も聞きますが、そうしたギャップを感じているのはお互いさまとも言えます。まずは自分から手を差し伸べてみてはいかがでしょうか。

大塚 ちえ