「上司との良好な関係を逆手にとられて、不倫しているという噂を流された。中途入社ということもあり、私は私なりに社内での人間関係を円滑にしたくて、ゴルフを始めたり、みんなで飲みに行ったり、仕事を頑張るのに加えてチームでいい関係を作ろうと努力していたつもりだった。けれど、それが裏目に出て次第に上司からの好意を感じるようになった」とのこと。それを感じ取った同僚たちから「不倫しているのでは」と噂を立てられたと言います。

「男性の同僚から『お前は女でいいよな、上司とか取引先といい関係になりやすいじゃん』とか『不倫関係になってるんじゃないの？』と言われることも多かった。新卒入社の結びつきがとても強い会社で、自分が中途入社ということもあったし、その時は男性の同僚より営業成績が良かったことで風当たりが強かったこともあるかもしれない」と続けるDさん。

「噂を流されてすぐ、管掌役員から呼び出され『無益なことはするな』と言われた。事実確認もなく、私の話は一切聞いてもらえなかった」と無念さを語ります。

Dさんなりに営業の仕事も人間関係づくりも頑張ったはずなのに、やっかみでこんな目に遭うのは割に合いません。Dさんは再び転職して、今は別のメーカーで働いています。「同業他社なので、前の会社をつぶす気で営業を頑張っている」と笑って話してくれました。

おわりに

大人になっても「いじめ」が起きる日本の社会。成績を評価される会社という場においては、ひがみや妬みが原因であることもあるのでしょう。どんな理由にしても、狭い世界の中で「いじめ」をしてしまうような人間にはなりたくないものですね。

大塚 ちえ