例えば、介護や住居の費用は「2,000万円問題」では、議論されていません。2,000万円にプラスして、自分で用意する必要があるのです。
介護費用に関しては、有料老人ホームに入居した場合、入居費用が必要な施設ですと、数百万円の費用が必要です。プラスして毎月の費用がかかります。
老後の住まいが賃貸の場合、家賃が必要です。地域によって、家賃の相場は変わりますが、仮に月6万円の家賃で、20年間住むとすれば、費用の総額は1,440万円になります。
家賃や介護の問題は各世帯によって異なりますが、これらの費用を月々の年金や今までの貯金から捻出することになります。
2,000万円と言わず、できるならば、3,000万円や4,000万円程度の貯金を目指し、準備しておくのが、安心かもしれません。
まとめにかえて
総務省の資料では、60代の平均貯蓄額は2,313万円でした。
多くの60代の世帯が2,000万円程度の資産を保有しているのは、間違いなさそうです。資産的に恵まれている世代と言えるでしょう。
しかしながら、この資産は60代で急に増えたものではありません。退職金の支給は、それまでの勤務の成果でもありますし、豊富な資産は長年の貯金の成果でもあります。
若いうちから、老後生活を見据えて、お金の増やし方を考えておくことは、貯金を増やす上でも大切なことです。具体的な資産形成プランを考え、実行することが重要です。
参考資料
総務省統計局「家計調査(貯蓄・負債編)二人以上の世帯/詳細結果表/2020年4~6月期/
第8-5表 世帯主の年齢階級別貯蓄及び負債の1世帯当たり現在高」
LIFULL介護「老人ホームの費用の相場」