6.HSPの特徴を活かせる仕事・職場を選ぶ

最も効果的なのは、HSPの特徴を活かせる環境で働くことです。HSPには以下の「DOES」と呼ばれる4つの特徴があります。

  • D:深く処理する
  • O:過剰に刺激を受けやすい
  • E:全体的に感情の反応が強く、特に共感力が高い
  • S:些細な刺激を察知する

HSPは全体の15~20%という、いわば少数派。つまり、この特徴を活かすことができればそれだけで大きな強みになります。例えば以下のような仕事が向いているでしょう。

  • 正確さが求められる仕事(システムエンジニア、経理など)
  • 共感力の高さを活かせる仕事(整体師、カウンセラーなど)
  • クリエイティブな感性が発揮できる仕事(デザイナー、カメラマンなど)

一方で、スピード感や競争が求められるような仕事や、不特定多数の相手と関わったり、臨機応変に対応したりすることは苦労を伴います。

今しんどいと感じている仕事や職場はどうでしょうか。自分に合っていないと思う場合は、転職を考えるだけでなく、部署や担当業務の変更を希望することで状況を変えられる可能性もあります。一度ぜひ、この観点から現状を振り返ってみましょう。

おわりに

筆者自身もHSPの気質を持つ一人です。HSPという概念を知ってから、自分自身を深く理解するとともに、今では自分に合った対策や働き方ができるようになりました。

HSPの特徴を知り、上手に付き合うことができれば、しんどい状況もきっと好転できます。今回紹介した内容をヒントに、自分に合った方法を無理なく取り入れてみてください。

【参考】
『敏感な人や内向的な人がラクに生きるヒント』イルセ・サン (著), 枇谷 玲子 (翻訳) ディスカヴァー・トゥエンティワン
『「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる 「繊細さん」の本』武田友紀 (著) 飛鳥新社
『HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)の教科書』上戸えりな (著) Clover出版
「人一倍繊細なあなたへ」HSPの個性が輝く”生き方と働き方”』LIMO
漫画で知る「HSP:敏感すぎる人々」。あなたは”1人が一番楽”と思いますか?』LIMO

田原 未沙記