年齢別の貯蓄額を上手に増やす方法とは

ここまで見てきた平均貯蓄額と中央値を見る限りでは、貯蓄額が本格的に増してくるのは50歳代以降となっています。50歳代は子育てが一段落し、また給与の手取り額も増えることから老後に向けて急ピッチで貯蓄し始める人もいるでしょう。

しかし、50歳代から資産運用を始めることは、決して容易ではありません。

まず、50歳代以降から資産形成をしようと思っても、選べる金融商品が限られてしまいます。

最近人気のiDeCo(個人型確定拠出年金)。所得控除が受けられることで人気ですが、残念ながらiDeCoは令和2年現在では、60歳までしか積立ができません。資産運用で重要なのは「長期・分散・積立投資」です。50歳代以降では長期分散している時間の猶予があまりありません。

また、変額保険や外貨建などの貯蓄性保険で積立をするにも、50歳代以降では健康面から保険を契約できない人が増えてくるでしょう。そのため50歳代以降の人は、ある程度まとまった額を投資信託や一時払いの保険商品で運用していくしかないと考えている人も多いでしょう。

ただし、一度にまとまった金額を運用するためには金融商品毎のメリットやデメリットを正確に把握し、リスクを考慮しながら慎重に行う必要があります。その場合は一人で銘柄を探さずに、運用のプロに相談するほうが賢明です。