昨年10月の消費税率引上げに伴い、国主導の「キャッシュレス・ポイント還元事業」が始まり、キャッシュレス決済は急速に社会に浸透してきました。しかし、今年9月には突如として「ドコモ口座の不正引き出し」が問題になり、戸惑いを感じた人も多かったのではないでしょうか。
博報堂生活総合研究所は、今年2月に「お金に関する生活者意識調査」の結果を公表しました。この調査では、2019年11月と2017年11月に行われた調査結果を比較することで、2年間のうちに生活者意識がどのように変わったのかを示しています。
そこで本記事では、同調査結果を元に、実際にキャッシュレス社会やお金に対する意識、支払い手段などが、この2年間にどのように変化してきたのかをポイントをしぼってご紹介していきます。
「キャッシュレス社会への賛否」の変化は?
2017年度調査では、キャッシュレス社会に「なった方がよい」と回答した賛成派が48.6%、「ならない方がよい」と回答した反対派が51.4%でした。なんと、当時は反対派が過半数を超えていたのです。
しかし2年後の2019年度調査では、賛成派が63.0%、反対派が37.0%となり、賛成派が大きく増加したことがわかります。賛成派の主な理由としては、以下があげられています。
- 利便性が高いから
- 楽だから・手軽だから
- やりとりがスムーズだから
2年前と比べると、キャッシュレス決済サービスの種類が豊富になったことに加え、利用できる店舗も増えたため、利便性や手軽さが評価されたようです。