また、国の支援金に加えて、都道府県によってはさらに補助金を上乗せしているところもあります。たとえば、大阪では年収目安590万円未満の世帯は、授業料が60万円まで無償です。それに加えて、年収目安590万円以上910万円未満の世帯でも、子供の数に応じて授業料が補助されます。
なお、中高一貫校の中には高校からの募集がない学校もあることには注意が必要です。しかし、就学支援金により、公立高校と私立高校の授業料の差が縮まるのであれば、進路の選択肢はいろいろ考えられるのではないでしょうか。もちろん、授業料以外の費用も必要ですから、その点も踏まえておかなければなりません。
おわりに
新型コロナウイルスによる環境の大きな変化の中、多くの親が学校教育や子供の教育について色々考えさせられたのではないでしょうか。公立と私立の対応の差を感じる一方で、普段いかに学校任せにしていたかを、休校期間中の負担の大きさで思い知らされました。
本記事ではごく一部の学校の例を取り上げただけですが、他にも数多くの魅力ある学校があります。また、公立校も私立校とは違った特色があり、どこを選べばいいかに”唯一の正解”というものはありません。
親の立場であれこれ口を出したくなるのは我慢して、子供自身が充実した学生生活を送れる学校選びができるようサポートしたいものです。
【参考資料】
「GIGAスクール構想の加速による学びの保証」(文部科学省)
「令和2年4月から私立高校授業料実質無償化がスタート」(文部科学省)
「授業料支援・奨学金」(大阪私立中学校高等学校連合会)
中野 令子