資産寿命は75歳?!

恐ろしい数字が出てきましたね。

金融広報中央委員会の調査によると、世帯主が60歳代の2人以上世帯の平均金融資産保有額は1,635万円でした(※4 金融資産を保有していない世帯を含む)。

そして、世帯主が65歳以降の家庭の平均収支は毎月5万4,520円の赤字なので(※5)年間では資産が65万4,240円減ります。

1,635万円を持っていたとすると、25年で資産が0になりますので、資産寿命は90歳になります。この場合、生命寿命より長いので、なんとかなりそうな気もしますね。

しかし、平均資産額は一部の富裕層が押し上げているというのも現実です。先ほどの60歳代の資産額ですが、中央値はなんと650万円になります。

この場合だと、10年足らずで資産が0になってしまうので、資産寿命は75歳になります。

多くの人は、生命や健康より先にお金の寿命が尽きてしまいます。

資産寿命を短くする敵

さらに恐ろしいことに、資産寿命を短くする敵が存在します。それは介護です。

先ほどの生活費の計算では「保健・医療」という項目が月1万5,512円でしたが、もし介護が必要になれば、この金額では足りません。

生命保険文化センターの調べによると、介護費用は平均で毎月7万8,000円かかっているそうです(※6)。そうすると赤字額がさらに増えて、資産寿命が短くなってしまいます。