Bさんは大学に進学させてくれた親への感謝の気持ちも同時に聞かせてくれました。何かに没頭した経験というのは、その後の人生においても非常に有意義なもののようです。

学生時代の海外一人旅でのヤバい経験

「学生時代、日本人があまり行かない地域に一人旅に出たことがあった。あれは本当につらかったけど、あれほどの絶望感を味わっておけばあとはどうにでもなる」と話してくれたのは、金融機関で部長職として働く40代のCさんです。

「そこは英語が通じないところだったけれど、ちょっとよさそうな観光地がありそうだと軽い気持ちでバスに乗った。しばらく経ったときに、何やら自分のことを糾弾してくる乗客がいることに気が付いた。こちらを指さして、怒っているのか何かを訴えているのかわからないけれど、歓迎されていない感じだけはよくわかった」のだそう。

「結果的に、理由もよくわからないままバスを降ろされ、そこから歩くことに。よくわからない軍事拠点みたいなのも見えて、『ココ、もしかして国境近くなのかな? 勘違いされて撃たれないかな?』と心配したし、お腹もすいて足も痛い。歩いても歩いても何もないまま日が暮れてきたときの絶望感はすごかった」と当時のことを振り返ります。

「歩き続けてもう死にそう、このままだとヤバい…というときに人里に着いて何とか生きて帰って来られたけれど、あんな経験を味わっていれば、99%のことは何とかなる」と笑いながら教えてくれました。海外一人旅は勇気が必要ですが、自分だけでなんとかトラブルを切り抜けた経験をすると強くなれるのでしょう。