2020年4月より施行された同一労働同一賃金制度にともない、「ジョブ型雇用」への移行に向けた整備を進める企業が増えています。

雇用環境が変わっていく中、労使ともにやりがいが意識される環境では、労働者たちが「やりがい」を求めていることがうかがえます。労働者のモチベーションを悪用した「やりがい搾取」にも気をつける必要がありそうです。

コロナ禍で加速する「ジョブ型雇用」とは

ここで、「ジョブ型雇用」の説明の前に、日本の企業の雇用形態をおさらいします。

メンバーシップ型雇用とは?

これまで、日本の多くの企業は「メンバーシップ型雇用」を採用してきました。

メンバーシップ型雇用は、新卒を一括採用し、年功序列で終身雇用といった制度で、人ありきで仕事を割り振るというスタイルです。

企業が社員を育成することが前提となっており、安定的な雇用が確保されるというメリットがありました。誰かが辞めた際、新たな雇用の必要性が発生しますが、役職名で募集がかかるなど職務の範囲があいまいでした。