子どものころ、「なぜ勉強をしているのか」考えたことはありましたか。いい学校にいくため。高収入の職業につくため。それとも夢を実現させるため。周りからのプレッシャーでとりあえず勉強していたという人も少なくないのでは。
テストの点数がそのまま将来を左右するといっても過言ではない学歴重視と、個性を認めない教育環境に日本の子どもたちはうんざりしているのかもしれません。
今回は、子ども時代を楽しめない日本の子どもについて考えます。
日本の子どもは不幸せ?
ユニセフ(国連児童基金)が9月3日に公表した先進38カ国の「子どもの幸福度」を比べた調査によると、日本は「精神的な幸福度」部門でワースト2位だったようです。新聞などで話題となっていたので、ご存じの方も多いと思います。こういった調査には偏りもありますので鵜呑みにはできませんが、残念な結果です。
肥満が少ないなど「身体的健康」部門では1位であるけれど、「スキル」部門では基礎学力が高くても友達作りが上手くないなど、社交性の問題が浮き彫りになりました。
朝日新聞デジタルによると「会見に同席した法政大名誉教授で教育評論家の尾木直樹さんは、日本の子どもたちの精神的幸福度の低さについて、『一斉主義で、競争原理に支えられている学校システムの影響も大きいのでは』と分析」(※)しているということです。
幸福度1位のオランダや上位を占める北欧国では、自律性や子どもの自由と権利を尊重しています。日本とは対照的な教育方針をとっていることからも、競争原理や一斉主義の教育方針が子どもを苦しめる原因の一つである可能性が高いことは納得できます。