会社の「やばい状況」を察知して転職した人たち
会社の不穏な状況や雰囲気に、「うちの会社、ヤバいかも…」と察知して転職を考える人たちもいます。
人がどんどん辞めていく…
金融機関で働くDさんは、「ヘッドハンティングされて入社した人がどんどんやめていくのを見て、自分も身の振り方を考えないと…と思った」といいます。「彼らは仕事がデキる分、年収も高いけど、会社が危ないかもと思ったらすぐに行動する」と語ります。仕事がデキる人ほど、社内の状況や体質に敏感。失望したらサッサとやめるケースは少なくありません。
広告代理店で働いていたEさんも、「毎週、退職しますという卒業メールが届くようになり、うちの会社って本当にヤバいの?と心配になりました。そのうち、各部署を引っ張っていた人たちまでも辞めるのを見て、私もすぐ転職エージェントに登録しました」と苦笑い。
人手不足から営業も十分に手が回らず、結果的にサービスの質も低下するという悪循環に陥っていったそうです。会社がダメになっていく様子を間近で見て、いい経験になったと話してくれました。
ミーティングの内容に異変が…
メーカー勤務のFさん。「経営状態がまずいと囁かれたあと、急に社長が全社員を毎週集めてひたすら鼓舞するミーティングが開かれるようになって…」「回数を重ねるごとになんだか疑わしい雰囲気になって、社長もやつれてきたあたりで自分は退職。人事担当者に引き留められることもなくすんなり退職できたのですが、その後、人員整理があったと聞きました」と話してくれました。
毎週コストカット会議が開かれて…
IT企業で働くGさんは、「毎週、『いくらコストカットできましたか』や『ここをカットするために先方とこういう交渉をしている』という進捗報告を発表させられる」と嘆いていました。
他の仕事に手が回らないだけでなく、無理をお願いする取引先との信頼関係にヒビが入ったこともあるそうです。これはかなりツライ役回り。コストカットも重要ですが、ビジネス上の信頼関係が損なわれると将来に影響して逆効果ではないでしょうか。