老後の不安は1位「病気・ケガ」2位「お金」3位「介護」

「老後に不安を感じるか?」という質問をしたところ、「感じる、または感じた(41.8%)」「どちらかというと感じる、または感じた(45.4%)」という結果になりました。

二つの回答を足すと全体の87.2%が老後に不安を感じており、セコム株式会社が2012年に調査を始めて以来、過去最高でした。とりわけ、女性は老後に不安を感じている割合が高く、20~60代以上の全世代で90%を超えています。

それでは、具体的に老後の不安の理由を見ていきましょう。

老後に不安を感じること

1位:病気やケガなどの健康不安(72.2%)
2位:経済的な負担に関する不安(71.8%)
3位:介護に関する不安(52.8%)
4位:自然災害で逃げ遅れる不安(29.6%)
5位:自宅で階段や風呂などでの転倒事故の不安(25.5%)
6位:人間関係・近隣トラブルの不安(21.8%)
7位:犯罪に巻き込まれる不安(20.0%)
8位:交通事故に巻き込まれる不安(19.0%)
9位:交通事故を引き起こしてしまう不安(逆走など)(17.9%)
10位:火災で逃げ遅れる不安(12.4%)

上記は、「最もあてはまるもの」と「あてはまるもの」を足した数値です。多くの人が、病気やケガ、お金のことで不安を抱えていることが分かります。この調査は2019年のものですが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が拡大した2020年はさらに健康面での不安が増えているかもしれません。

年齢を重ねていくにつれ、「思うように体が動かなくなってきた」「若いころとは違うな」ということを実感しますよね。自分の祖父母や両親などの変化を見て、不安が強くなった人もいるかもしれません。

また、「年金制度が崩壊しつつあるのでは?」とささやかれる中で持ち上がった「老後2000万円問題」も忘れることができません。あくまでも一つのモデルケースの平均不足額から導き出したものであり、必ずしもすべての人に当てはまることではありませんが、「老後の備えは着実にしておかないといけないな」と身を引き締めた人も多いのではないでしょうか。