iDeCoのデメリットは

では、デメリットについても確認してみましょう。

  • iDeCoは年金制度ということもあり、税制のメリットを享受出来る代わりに60歳になるまでは、原則として年金資産(拠出した掛金とその運用益)を引き出すことができません。
  • 60歳から年金資産を受け取るには、iDeCoに加入していた期間等(通算加入者等期間)が10年以上、必要です。通算加入者等期間が10年に満たない場合は、受給可能な年齢が繰り下げられます。
  • 確定拠出年金は、将来、受け取れる額があらかじめ確定しているわけではありません。資産の運用はご自身の責任で行われ、受け取る額は運用成績により変動します。

このように「流動性」がなく、また運用成績によって受け取る年金額が変わってしまうという点がデメリットとなります。

新社会人の方が始めるにあたっては、60歳までの長い運用期間となりますので毎月無理のない範囲で始めると良いでしょう。

iDeCoを早く始めると何が良いのか比較するとどうなるか

ここまではiDeCoの概要をご紹介しました。

ではなぜ新社会人でiDeCoを始めると良いのかを確認してみましょう。

仮に、5%で毎年運用出来るような商品を選んだとして(運用成績は変動しますので必ずということではありません)毎月2万3000円をつみたてた場合、開始年齢によってどのくらい差が出るかを比較してみましょう。

  • 24歳開始の場合:つみたて金額が9,936,000円に対して、運用で増えた金額は17,813,406円となります。合計すると27,749,406円です。
  • 45歳開始の場合:つみたて金額が4,140,000円に対して、運用で増えた金額は2,007,646円となります。合計すると6,147,646円です。

あくまでもシミュレーションですが、24歳と45歳では2000万円もの開きが出てしまうことがお分かりいただけると思います。

資産運用においては時間をかければかけるほどリターンも安定し、増え方も大きくなるのです。