シリーズでお伝えしている「注目小売店月次実績」。今回はカレーチェーン店「CoCo壱番屋」を運営する壱番屋(7630)の、2020年8月の月次動向及び過去実績、また過去1年の株価動向について振り返ってみましょう。
直近の月次実績
2020年9月4日に更新された壱番屋の2020年8月既存店売上高は、対前年同月比91.3%。内訳は客数88.8%、客単価102.9%であり、客単価のプラスで客数のマイナスをカバーできずマイナス成長となりました。
また全店売上高は91.1%で、既存店・全店ともに対前年同月比90%台のマイナス成長となりました。
今期の既存店売上高の振り返り
では、同社のここまでの既存店売上高はどう推移してきたのでしょうか(同社は2月決算)。
前期の既存店売上高は対前年同月比でプラス成長8カ月、マイナス成長4カ月となりました。今期は3月90.2%、4月74.0%、5月79.5%、6月85.1%、7月89.3%、8月91.3%と推移しており、6カ月のマイナス成長が継続中です。4月を底に回復を見せており8月には90%台まで戻しましたが、プラス成長には至っていません。
また全店売上高は前期及び今期いずれも、既存店と同様の推移を見せています。
過去1年の株価動向
最後に同社の株価動向を見ていきましょう。
同社の株価は2018年12月の3,815円を安値に上昇し、2020年1月には6,130円の高値に到達しています。その後反落する中で2月からの株式市場全体の下落も重なり、3月には3,530円まで下落しました。そして反転し、直近は5,000円台半ば近くで取引されています。
今期は新型コロナウイルス問題の影響を受け、既存店・全店ともに売上高が6カ月マイナス成長が継続中です。8月は対前年同月比で90%台まで戻しており、9月以降の下期にプラス成長を回復できるのかが注目されます。
参考資料:月次情報(2020年8月度)
LIMO編集部