シリーズでお伝えしている「注目小売店月次実績」。今回は「餃子の王将」を運営する王将フードサービス(9936)の、2020年8月の月次動向及び過去実績、また過去1年の株価動向について振り返ってみましょう。
直近の月次実績
2020年9月2日に更新された、王将フードサービスの2020年8月直営既存店売上高は、対前年同月比95.7%。内訳は客数86.9%、客単価110.2%であり、客単価のプラスで客数のマイナスがカバーできずマイナス成長となりました。
直営全店売上高も96.9%であり、既存店・全店ともに同程度のマイナス成長となっています。
今期の既存店売上高の振り返り
では、同社のここまでの直営既存店売上高はどう推移してきたのでしょうか(同社は3月決算)。
前期の直営既存店売上高はプラス成長月10カ月、マイナス成長月2カ月(7月と3月)でした。新型コロナウイルス問題が本格化した3月以降は、対前年同月比で3月96.6%、4月78.3%、5月88.2%、6月93.5%、7月93.9%、8月95.7%と推移。4月以降着実な回復を続けており、8月は95%を超える水準まで回復しました。
また直営全店売上高については、前期はマイナス成長となったのは3月の96.5%のみです。以降、4月76.9%、5月86.6%、6月94.1%、7月94.8%、8月96.9%で推移しており、既存店と同様の推移を見せています。
過去1年の株価動向
最後に同社の株価動向を見ていきましょう。
同社の株価は、2018年10月に8,050円の高値を付けた後は下落が続いています。2020年は6,500円付近で始まってから下落し、3月には4,670円の安値に到達しました。その後はリバウンドして5月に一時6,500円台を回復したものの、再び下落して現在は6.000円前後で取引されています。
新型コロナウイルス問題の影響は4月で底打ちして、8月まで着実な回復傾向にありますが、プラス成長には至りません。8月は既存店・全店ともに対前年同月比95%を超えており、9月にプラス成長を回復できるのかが今後は注目されます。
参考資料:月次売上高(2020年8月まで)
LIMO編集部