パートの主婦が「106万円の壁」を超えたらどうなる? 知っておきたい3つのポイント

社会保険料を負担するのは半額だけ

厚生年金や健康保険の保険料は、本人と会社が折半します。例えば月収が8.8万円(年収106万円)だと、支払うべき厚生年金保険料と健康保険料の合計月額は25,000円。そのうち、本人が負担するのは、厚生年金保険料8,100円と健康保険料4,400円の合計12,500円で、残りの12,500円は勤務先の会社が支払うことになります。

筆者は自営業者の妻なので、第1号被保険者に該当します。そのため、国民年金と国民健康保険の保険料を全額負担しなければなりませんが、国民年金の保険料だけで毎月16,000円かかります。そのうえ国民健康保険の保険料の支払いもあるので、会社が半分負担してくれる厚生年金の制度はうらやましいというのが本音です。

おわりに

主婦がパートで働くのは限られた短い時間です。扶養内で働いていれば社会保険料の負担がなく、手取り額が減らないために、多くの主婦がお得だと選んできた働き方だといえます。しかし、ここ最近の年金制度の見直しにより、けっして安くない社会保険料を負担したとしても、長い目で見るとメリットを感じられる制度に変わりつつあります。

今は、コロナの影響で戦後最悪の不況といわれるまで日本経済は落ち込んでいます。上場企業の中にも業績の悪化が深刻なところもあり、希望退職を募集する企業も出始めました。先行きが不透明なコロナ禍では、106万円の壁の前で立ち止まらず、世帯収入を上げるために働くことを考えてみてもいいのではないでしょうか。

【参考資料】
毎月勤労統計調査 令和元年分結果確報」(厚生労働省)
年金制度改正法(令和2年法律第40号)が成立しました」(厚生労働省)
パート・アルバイトの皆さんへ社会保険加入対象が広がっています。」(政府広報オンライン)
新型コロナウイルス感染症に係る傷病手当金の支給について」(厚生労働省)

中野 令子

参考記事

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執筆者
  • 中野 令子
  • ファイナンシャルプランナー/コラムニスト

1級ファイナンシャル・プランニング技能士。大手証券会社で約17年勤務。個人と法人向けに金融商品の販売に従事。現在は家業を手伝うかたわら、資産運用や保険のコンサルを行う。毎日の生活の中にあるお金をテーマに「くらしとお金の経済メディア LIMO」に執筆するほか、「女性の老後のためのメディア ミュゲ」の監修者として活動中。難しくて敬遠しがちな金融のしくみについて、わかりやすく説明。プライベートでは2児の母として、奮闘する毎日。