夜間の頻回授乳が続いて睡眠不足に陥っていたAはある日、4時間ほど赤ちゃんを旦那さんに預け、リフレッシュしに1人でカフェに行きたいと申し出ました。その申し出を承諾した旦那さんですが、Aが帰宅すると不機嫌になっています。これまでは2人で1人の赤ちゃんを見ていたために精神的に余裕があったものの、初めて1人で数時間も赤ちゃんの世話と家事に追われたことで参ってしまったそう。

そしてさらに「こっちは苦労して育休を取ってやったのに、そっちが楽するのはおかしい」「僕はあくまでサポートなのだから甘えすぎるのは勘弁してほしい」と言われたのだとか。これにはAも憤慨し、一気に夫婦喧嘩へと発展してしまいました。

どうやらAの認識では、夫婦同時育休なのだから夫婦で50%と50%だと思っていた家事育児のパワーバランスが、旦那さんにしてみればAが70%、自分は30%だと思っていたそうなのです。

世代的に性別役割分担の意識が薄く、自ら希望して育休を取ったとしても、旦那さんの潜在意識の中には「女性の育休取得は当たり前だけど、男性の育休は苦労して取得したのだから自分は偉い」といった感覚が残っていたことに、Aはガッカリしたと振り返ります。そして「どのような分担割合なのか、夫がどういうスタンスなのかを産む前にもっと話し合うべきだった」と後悔もしていました。

張り切りすぎて妻に上から目線で育児指導してしまうケースも

また、徹底的に物事を調べるタイプなのが災いして夫婦仲に亀裂が入ってしまったのはB夫婦。Bの旦那さんは育児について、出産前からネットや育児本で知識を吸収していきました。それ自体はとても素晴らしいことですが、いざ産後に育児生活が始まると、ことあるごとにBの育児方法について「それはやめた方がいいよ」「もっとこうしないとダメだよ」と上から目線で指導するように。

もちろんBも旦那さんも育児初心者です。わからないことは2人で試行錯誤しながら乗り切ることが理想ですが、Bの旦那さんは張り切っていろいろなことを調べたことで、まるで「自分の方が育児を知っている」という態度でBに接していたのです。