また、昨年夏に出産した友人Bとその旦那さんも夫婦同時に育休を取得。Bの旦那さんも男性の育休取得は社内初でした。会社は以前から男性社員に対して「実績作りのためにも、誰か育休取得してほしい」と言っていたそうです。しかし、社内に前例がゆえに育休の取得で家事育児に集中する生活のイメージが湧かなかったり、仕事のブランクが空くことへの不安を抱いたりして、これまで一人も取得したことがなかったのだとか。

そんな中、Bの旦那さんは徹底的に育休制度について調べたり、不安なことを総務に掛け合ったり、Bと育休中の生活費について話し合ったりして、具体的に育休を取得してから1年間のイメージを掴んでいきました。そこで自分自身で納得がいき、「きっと大丈夫だろう」という確信を得たことで、社内初の男性育休取得者として名乗りを上げたのだと言います。

Aの旦那さんもBの旦那さんも、ともに平成生まれ。育休を取得する前から、「男は仕事、女は家事育児」といった昭和的な価値観がほとんどありませんでした。もともと家庭にコミットしてきたからこそ、いざ子どもが生まれたら「乳幼児期は一瞬しかないのだから一緒に過ごしたい」「妻をサポートしたい」という強い気持ちと会社にかけあう行動力によって、育休取得が叶ったとも言えます。

一方で2人の実例からは、男性本人のそういった“条件”が揃わない限りは育休取得が実現しない現実も見えてきます。

夫婦同時育休でも、家事育児分担は妻7割・夫3割?

こうして、取得までになかなか高いハードルがあったものの、無事に夫婦同時に育休がスタートしたA夫婦とB夫婦。夫が育休を取得するはずもなく、子どもが産まれてからずっとワンオペ育児を担っている筆者からすると「なんてうらやましい!」と思っていましたが、実際に話を聞くとそんなに簡単には物事が進んでいないようなのです。

まず、A夫婦は産後すぐに危機がやってきました。出産直後からAの旦那さんは積極的に子どものオムツ替えや家事を頑張っていました。母乳とミルクの混合で授乳していたため、母乳はA、ミルクは旦那さんという役割分担で昼も夜も授乳を割り振っていたそうです。