また、配偶者や子どもがいないのなら、自分以外の家族に大きく出費が左右されることがないので、コンスタントに貯めていくことができるでしょう。ただ、自分の親や祖父母の介護などのためにお金を使うことがあるかもしれない、と考えておくことは必要かもしれません。

このように、自分の生き方を踏まえたうえで自分にとっては一体いつが「貯めどき」なのかを検討し、その時期にはしっかりお金を貯めるということを意識しておくことが大切です。

iDeCo(イデコ)で確実に老後資金を貯める

老後資金の準備でよく話題に挙がるのが「iDeCo(イデコ)」ではないでしょうか。iDeCoは、節税効果を享受しながら自分のための年金をつくれる制度のこと(個人型確定拠出年金)。

具体的には、3つのタイミングで節税が可能なのです。1つ目は、掛け金を積み立てるとき。iDeCoで積み立てる掛け金は全額控除の対象となるので、所得税と住民税の負担が軽減されることになります。

2つ目は、拠出したお金を運用しているとき。通常、株や投資信託などの金融商品に投資した場合、運用によって得られた利益には約20%の税金が課せられます。10万円儲かっても、そこから約2万円は税金で差し引かれてしまうので手元に残るのは約8万円ということになるわけです。iDeCoでは、この運用益に対して課せられる税金がありません。この差はかなり大きいのではないでしょうか。

3つ目のタイミングは受け取るとき。60歳以降、年金として分割して受け取ることもできますし、一括で受け取ることもできます。年金として受け取る場合には公的年金等控除の対象に、一括で受け取る場合には退職所得控除の対象として、それぞれ税金の負担が軽減されるのです。