読者も財布の中に1枚はお持ちであろうクレジットカード。これはプラスチック製のカードで、現金と一緒に財布に入れておくのが普通です。筆者はキャッシュレス推進派で、なるべく現金を持たないようにしていますので、財布は持たずクレジットカードはスマホケースのカード入れに入れています。

いずれにせよ、物理的なカードは携帯しているわけですが、もうそろそろカード自体が不要になるだろうという動きがあります。

ちなみに筆者は、デバイス内に格納できるアップルペイとかモバイルSuicaがキャッシュレスでバーチャルだ、ということを言いたいのではありません。その決済インフラであるクレジットカードというプラスチック固形物が物理的になくなる可能性を言いたいのです。

バーチャル・アカウント・カードとは?

筆者は米国のコンサルティング会社から相談を受けることがあります。回答時間10分程度の簡単な調査に協力することもあります。回答費用は大したことありませんが、しっかり謝礼が支払われます。

日本でも、さまざまな調査やアンケート等への回答に薄謝進呈するケースがあります。千円程度であれば、プリペイドカードや商品券等で支払いを受けるのがほとんどでしょう。

米国の場合、従来は振込やペイパル決済が多かったのですが、最近は「バーチャル・アカウント・カード」(以下、VAC)が多く使われているようです。

このVAC、日本では今のところあまり馴染みはありませんが、シンプルかつ先進的な仕組みです。簡単に言うと、支払者が現金を送る代わりに、サーバー上に開設した受取人の”仮想デビットカード”に入金するというものです。