たとえば、筆者から読者に1万円の謝礼を払うとします。筆者は読者の個別番号が割り振ってあるVACに1万円の入金登録をします。その後、読者がウェブ上でそのVACホームページにログインすれば、筆者からの謝礼1万円が利用可能な残高として入金登録されているというわけです。

読者は筆者から1万円を受け取るために金融機関に出向くこともなければ、ハンコを押す必要もありません。この受取手続きは、スマホやPCでものの2分もあれば十分です。

筆者の場合、調査謝礼などを受け取るのに米国マスターカード社のサービスを選択しましたが、同社はVAC番号を自動的に採番します(下の画像は実際の筆者VAC画面)。

バーチャル・アカウント・カードの実例

注:筆者のVACデータより作成

どうやってVACを使うか

もっとも、実際に筆者がVACで支払いを受ける相手は米国のコンサルティング会社ですから、調査料は米ドル建てで入金されることになります。

では、この入金された米ドルをどうやって使うのでしょう。よくできたもので、このVACはオンライン取引であれば、ほぼ何にでも使えます。

筆者は試しに、5000円相当分(約48ドル)のアマゾンギフト券をこのVACで購入しました。購入後、VACからアマゾンへの支払いとして48ドルが引き落とされます。

後で気づきましたが、わざわざギフト券に交換する必要はなく、何かを購入する場合にはそのVAC番号で決済すればアマゾンが自動的に円建ての価格をドル決済にしてくれます(ただし為替手数料は3%程度と高い!)。

また、アマゾン以外でもオンライン決済が可能なECであれば、基本的にどこでも利用可能です。これは通常のクレジットカード決済と変わりません。