コロナ禍の今こそキャリアプランを考えよう

キャリアプランとは、自分が望む将来の理想像を設定して、その実現のために「これからどのような経験を重ねるべきか」「どのような知識・スキルを身につけていくのか」を直近の行動レベルまで落とし込む長期的な計画です。

キャリアプランの作り方

1. 人生のビジョン

仕事・家族・プライベートも含め、理想的なビジョンを描きます。

2. 実現に必要なものを具体化

ビジョンの実現に必要な知識・経験・スキルなどを具体化します。

3. 現状との差の把握と、差を埋める行動を考える

差を埋めるための資格取得やスキルアップなど、何をするかを考えます。

4. 行動の実行に適したキャリアパスを考える

昇進や異動、転職など上の3.の実行に相応しい職場やキャリアパスを考えます。

キャリアプランは、仕事だけではなく仕事を含めての生き方を考えることです。長引くコロナ禍で、将来に対する不安やストレスもますます深刻化しています。ブラック企業にいるため自分の時間がとれず、キャリアプランどころではない…と嘆かれる人も多いと思います。そんな方のために、厚生労働省から「ジョブ・カード」というキャリア・プランシートが用意されています(※2)。

「ジョブ・カード」を活用すれば、質問に答えていきながらキャリアプランを作成することができます。人生を棚卸することで今まで気づかなかった強みや希望が明確になり、自己分析することでスキルを整理することができます。

自分理解を深め、自信を取り戻せるツールとしても非常に有効です。

退職代行サービスに頼るのもアリ!

ブラック企業の場合、辞意を伝えても辞めさせてもらえないケースもあるようです。自信や自己肯定感が蝕まれている状態では、恐怖心からいい出せない人もいるでしょう。

最近は、退職者に代わって辞意を会社に伝えたり、退職届や貸与品を郵送で返却してくれたりする退職代行サービスもあります。出社や接点を少なくしたい場合のひとつの手段かもしれません。ただし、業者ごとに料金やサービス内容に差があるため事前にしっかり確認した上での利用をおすすめします。

おわりに

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を受け、私たちの生活は一変しました。これからの生き方を考える転機が到来しているともいえます。

働き方がますます多様化してくる中で、ブラック企業で我慢を続ける必要はありません。負の連鎖に陥る前に対処しましょう。転職も視野に入れつつ、退職が難航しそうなら退職代行サービスを活用してもいいかもしれません。

とはいえ、焦って逃げ出すだけの無計画な転職をすると、再びブラック企業に出会う確率も高まります。「ジョブ・カード」のような便利なツールを活用しつつキャリアプランをしっかり立てて、自分の軸を頼りにしながら理想のキャリアを築いていきたいですね。

参考

(※1)『確かめよう労働条件―「ブラック企業」ってどんな会社なの?-』厚生労働省
(※2)「ジョブ・カード制度総合サイト」厚生労働省

池田 蒼