ブラック企業に入社すると不運な連鎖が起きやすくなります。劣悪な労働環境に慣れると、自分がブラック企業に勤めているという意識が薄れ、リスクを感知する力も鈍ってしまうのです。

コロナショックは今までの働き方や価値観を否応なしに大きく変えてしまった一方で、自分の生き方を見つめ直すきっかけにもなりました。ブラック企業で働き続けることのリスクを知り、負の連鎖を防ぐ方法をご紹介します。

ブラック企業で働き続けることのリスク

ブラック企業とは、主に法律やモラルに反する状況を持つ企業です。厚生労働省においては「ブラック企業」について定義していませんが、一般的な特徴として、① 労働者に対し極端な長時間労働やノルマを課す、② 賃金不払残業やパワーハラスメントが横行するなど企業全体のコンプライアンス意識が低い、③ このような状況下で労働者に対し過度の選別を行う、などといわれています(※1)。

またコロナ禍の中、感染対策を行わず出社を強制し、業務を継続する企業もブラック企業といえる可能性があります。そのようなブラック企業で働き続ける社員には、さらなる負の連鎖が起こりがちです。

たとえば、

  • 長時間労働、かつサービス残業が多い
  • 給料が最低賃金を下回っている
  • パワハラやセクハラなどのハラスメントがある
  • 膨大な量の業務が振られる
  • 上司のミスの責任を押し付けられる

本来あってはならない労働環境に対し、おかしいと判断できれば脱出も考えられるでしょう。しかし、慣れると心が「正常でない」方向に向くこともあるのです。その結果、精神と身体を蝕まれて社会復帰することが難しい状態にまで陥ってしまう人も少なくありません。

  • 過労やストレスによる心身の不調や病気
  • 自信もなくなり、低収入から抜け出せない
  • ブラックの状況を「正しい」と感じるようになる