65 歳未満の平均年金月額が少ないのは、特別支給の老齢厚生年金の定額部分の支給開始年齢の引上げにより、主に定額部分のない報酬比例部分のみとなっているためです。

また、上記表では割愛しましたが、80~84歳は平均年金月額が161,663円、85~89歳は164,831円となっており、80歳台と70歳台、60歳台を比較すると、年金月額が徐々に減少していることがわかります。

国民年金はいくらもらえるか

次に国民年金を見ていきましょう。

国民年金は40年かけると、満額の年780,100円(月額約65,000円)を受け取ることができます。下記は世代別で国民年金を受給している人全体の平均です。

国民年金

60~64歳 平均年金月額 41,790円 (受給権者数:271,837人)
65~69歳 平均年金月額 56,831円 (受給権者数:7,959,326人)
70~74歳 平均年金月額 56,429円 (受給権者数:7,874,093人)
75~79歳 平均年金月額 55,972円 (受給権者数:6,689,076人)

65 歳未満の国民年金の受給権者は、繰上げ支給を選択した人です。繰り上げ支給により、年金額が減少しています。

全世代、概ね56,000円台で推移していますが、この傾向は、厚生年金と異なり、80歳台でも変わりません。

受け取り金額に関して言うと、国民年金は受給できる金額が、そもそも少ないのが特徴です。老後に必要と考える最低の月額生活費の平均は22万円ですから、およそ16万円程度が毎月不足する計算となります。