新卒で就職した若者たちのおよそ3割が「入社後3年以内に離職している」という統計が出ています。若手社員たちをいかに会社に定着させるかは、多くの企業で課題となっていることでしょう。

今回は厚生労働省の統計結果をもとに、「新規学卒者の就職後3年以内の離職状況」についてみていきます。彼らがなぜ短期間で離職を決断してしまうのか、そんな理由についても考えてみましょう。

採用・人事担当者はもちろんのこと、各職場で人材育成に携わるみなさんが若手社員定着を促進するうえでのヒントになればと思います。

新卒者の離職状況

厚生労働省は、新規学卒就職者の離職状況に関するデータをまとめています。それによると、2016年3月に卒業した新規学卒就職者たちの「就職後3年以内離職率」は以下のとおりです()。

  • 大学…32.0%
  • 高校…39.2%

さらに、これを事業所規模別にみると、以下のようになります。

  • 1000人以上…大学25.0%、高校26.0%
  • 500~999人…大学29.6%、高校33.1%
  • 100~499人…大学32.2%、高校37.6%
  • 30~99人…大学39.3%、高校46.0%
  • 5~29人…大学49.7%、高校55.4%
  • 5人未満…大学57.7%、高校64.9%

(※)「新規学卒就職者の離職状況(平成28年3月卒業者の状況)を公表します」厚生労働省