交際中や結婚を決めたような仲でも、お金の話というのはデリケートなものです。とはいえ、相手の金銭感覚によって自分の人生が左右されるようでは困ってしまいますよね。「一生一緒に暮らしたいし、相手がピンチなときは助けたいけれど…」そんな気持ちはあるけれど「自分の貯蓄は教えたくない」。ー見矛盾しているようですが、世の中にはこういった所得や貯蓄をごまかす「サバ読み夫婦」が思ったより存在しているようなのです。

パートナーと共有するのは常識?

松井証券株式会社が令和2年6月に発表した「夫婦の家計管理事情に関する調査」によると、「パートナーに隠していること」の1位は「お金関係」という結果に。自分の所得額を曖昧に共有している人・共有していない人は合わせて37.9%と3人に1人の割合でいることが判明。貯蓄額に関しては、曖昧にサバを読んで共有している人・共有していない人を合わせると53.2%にのぼり、実に半数以上の人がパートナーに対し正確な情報を伝えていないことがわかりました。

また、所得額・貯蓄額に関して「サバを読んでいる」と回答した人に「どれくらいサバ読んで共有しているか」質問したところ、所得額は若年夫婦がおよそ5万円、熟年夫婦は3万円ほどと回答(いずれも中央値)。貯蓄額に関しては若年夫婦はおよそ50万円、熟年夫婦は100万円ほど(同じく中央値)サバ読みしていることがわかりました。

同調査によると「妻が家計を管理している」と答えた家庭は45%。お金の運用に興味がない夫の中には「通帳ごと妻に渡して自分の口座にいくら入っているか把握していない」という人もいる一方、こうした「相手の知らない資産」を持つ人も一定量存在するようです。