Aさんは「今後は私たちの老後のことも考えないといけないから、妻にはパートか派遣で働いてもらうことにした。長男の私立大学費用も奨学金を取ってもらったし、次男は国公立の大学へ進学してくれたのでアルバイト代で賄ってもらうことに。今からどれだけ貯められるかは自分の頑張り次第だとは思うが、できる限り貯めようと思う」と話していました。
親の介護費用で貯金ゼロ
東海地方に住む50代のBさん夫妻は「親の介護費用に苦労した」と話します。
「正直に言えば、早く亡くなってくれたほうがラクだなと思うくらいに追いつめられていた。夫は晩婚の末に生まれた一人息子で、それはそれはかわいがられていた。義父は結婚4年目で亡くなったけれど、それまでは自宅で私が介護をしていた。子育てと家事と介護という状況で、本当は子どもがもう一人欲しいと思っていたけれど、経済的なことを考えるととてもそんな環境ではなかった…」とため息をつきます。
「子どもが中学生になって子育てが一段落した頃に義母がガンを患ってしまい…。日本人の死因の中でも多いものだから別に驚きもしなかったけれど、親にいい顔をしたい夫が、治療費は全部出すとか、病室は個室にしてあげるとか暴走し始めて、あっという間に貯金が消えた」と呆れ顔。
「子どもの手が離れてすぐ就職活動をして、なんとか正社員の仕事を見つけられた。この年になっても正社員として働けるのは、どんなに小さな会社でもありがたいもの。義実家に遺産はほとんどなかったのでうちの親までは介護できなさそう。申し訳ないけれど、姉と妹に任せて自分たちの老後資金を貯めることに専念する。今は夫の実家に住んでいて、ローンや家賃がないのは本当に助かっている」と言います。
Bさん自身の給料で日々の生活をやりくりし、旦那さんの給料はできるだけ多く貯金に充てるつもりとのこと。息子さんもすでに大学を出て社会人2年目ということで、「ここから挽回する」と話していました。