地方公務員の団体区分別の平均給与(一般行政職)

前述の総務省の「平成31年地方公務員給与実態調査結果等の概要」(2019年)によると、地方公務員の一般行政職の平均給与月額は以下の通りとなっています。(カッコ内は諸手当を含めない金額)

  • 都道府県・・・41万2,987円(32万5,365円)  平均年齢42.9歳
  • 指定都市・・・43万6,783円(31万9,895円)  平均年齢41.8歳
  • 市・・・・・・40万1,621円(31万6,496円)  平均年齢41.8歳
  • 町村・・・・・36万571円 (30万2,587円)  平均年齢41.3歳
  • 特別区・・・・42万7,789円(30万4,486円)  平均年齢40.8歳

諸手当を除いた金額はさほど差がないように見えますが、諸手当も含めたトータルの金額で見ると、団体区分によってずいぶんと差があるように感じますね。

企業規模別の会社員の平均給与

厚生労働省が公表している「令和元年賃金構造基本統計調査」(2019年)によると、企業規模別の賃金(※)は以下の通りとなります。ちなみに、ここでいう「企業規模」とは、「調査労働者の属する企業の全常用労働者数の規模」をいい、常用労働者 1,000人以上を「大企業」、100~999人を「中企業」、10~99人を「小企業」に区分しています。
なお、こちらは男女別での集計となっています。

<男性>

  • 大企業:38万300円    平均年齢42.9歳 勤続年数15.6年
  • 中企業:32万3,200円   平均年齢43.5歳 勤続年数13.3年
  • 小企業:29万7,100円   平均年齢45.6歳 勤続年数11.8年

<女性>

  • 大企業:27万900円    平均年齢40.5歳 勤続年数10.3年
  • 中企業:24万8,100円   平均年齢42.0歳 勤続年数9.7年
  • 小企業:22万8,700円   平均年齢43.1歳 勤続年数9.2年

※この調査における賃金とは
「賃金」は「6月分の所定内給与額」を意味します。「所定内給与額」とは、労働契約等であらかじめ定められている支給条件、算定方法により6月分として支給された現金給与額(きまって支給する現金給与額)のうち、超過労働給与額(①時間外勤務手当、②深夜勤務手当、③休日出勤手当、④宿日直手当、⑤交替手当として支給される給与をいう)を差し引いた額で、所得税等を控除する前の額とします。

まとめ

あくまで平均値での比較ですが、公務員のほうが若干高めなものの、とびぬけて高いというこことでもないようです。また、冒頭のK子さんの、「特別多いとは感じない」という感覚は当たっているようにも思えます。

ただ、公務員の場合、基本的にはボーナス2カ月分が夏冬の2回支給されます。会社員の賞与は業績に左右されてしまうところもありますので、年収でみると、やはり会社員より公務員のほうがいいということになるのかもしれませんね。

ただ、データ中の平均年齢をみると、ある程度の年齢にならないと、これだけの金額はもらえないということがわかります。このため、どちらにしても、若いうちから高給料ということはなさそうです。

参考

「将来就きたい職業、就かせたい職業 2020年」クラレ
「平成31年(2019年)国家公務員給与等実態調査」人事院勧告
「平成31年地方公務員給与実態調査結果等の概要」総務省
「平成30年分民間給与実態統計調査」国税庁
「令和元年賃金構造基本統計調査」厚生労働省
「生涯年収がもっとも高いのは公務員?それとも大企業の正社員?」LIMO

LIMO編集部