地方に住むK子さん。夫は市役所に勤務しています。そんなK子さんには、親戚の集まりなどでよく言われることがあります。それは、「ご主人、公務員だからお給料いいわよね。うらやましい」ということ。

たしかに、夫の給料は安定しており、日々の生活に不安を感じることはありません。でも、よその家より収入が特別多いという感じることもなく、生活もいたって普通。夫のスーツは量販店で購入したものですし、家族の洋服も近所のショッピングセンターのセールで購入することがほとんど。外食も月に数回程度で、普段の食事もスーパーと特売品を普通に利用します。だからK子さんは、時々不思議に思うのです。

「公務員って、そんなに高給取りに見えるものなのかしら?」

今回は、公務員と会社員の給料について、見てみましょう。

アンケートに見る「親が就かせたい職業」

まず㈱クラレが2020年4月に公表したアンケート調査「将来就きたい職業、就かせたい職業 2020年」の結果を見てみましょう。この調査は、2020年4月に小学校に入学する子とその親に対してヒアリングした、子どもが就きたい職業と、親が就かせたい職業を男女別にまとめたものです。

(対象:2020年4月に小学校に入学する子どもとその親、方法:〈クラリーノ〉製ランドセルを購入した人にアンケートを実施、2019年7月~2019年12月のインターネット回答分から有効回答を抽出、有効回答:子ども4,000名(男女各2,000名)、その親4,000名)

子どもが就きたい職業

<男の子>
1位:スポーツ選手
2位:警察官
3位:運転士・運転手

<女の子>
1位:ケーキ屋・パン屋
2位:芸能人・歌手・モデル
3位:看護師

親が就かせたい職業

<男の子>
1位:公務員
2位:医師
3位:会社員

<女の子>
1位:看護師
2位:公務員
3位:薬剤師

子どもが就きたい職業には、男の子が「スポーツ選手」、女の子が「ケーキ屋・パン屋」が不動の1位となった一方で、男の子の10位に「ユーチューバー」が登場するなど、イマドキといった印象を受けるランキングとなっています。

そして、親が就かせたい職業では、男の子、女の子ともに「公務員」がトップ3にランクイン。「公務員なら将来的にも安心」と考えている人がとても多いことがうかがえます。先行き不透明な昨今、「安定感」が支持されているのかもしれません。