銀行に貸し渋りされた企業の運命~他行を当てにできないのはなぜ?

コロナ不況のリスクシナリオ

銀行に貸し渋りされた企業は他行から借りれば良いというのが理屈ですが、それは実際には容易ではない、と筆者(塚崎公義)は考えています。

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新型コロナ不況の深刻化にともなって、金融危機の発生を心配する人が増え始めているようです。そこで、リスクシナリオとして金融危機を考えるシリーズを記すことにしました。第5回の今回は、貸し渋りを受けた企業の運命です。

コロナ不況で銀行が貸し渋りをする可能性あり

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新型コロナ不況が深刻化すると、倒産が増えて銀行が赤字になり、自己資本が減って貸し渋りをするかもしれません。それは銀行が自己資本比率規制を課されているからです。そのあたりについては前回の拙稿『コロナ不況で銀行の貸し渋りは避けられない? 金融危機のリスクシナリオ』をご参照いただければ幸いです。

「貸し渋りを受けた企業は、他行から借りれば良い」と考える読者も多いでしょうが、理屈上はそうであっても実際問題としては、それは容易なことではないのです。

新規取引先については返済能力をじっくり調べる

銀行は、既存の融資先については状況がわかっていますから、融資に際しても最近の状況が激変していないことを確認するだけで簡単に融資を実行できます。

参考記事

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塚崎 公義

1981年 東京大学法学部卒業、日本興業銀行(現みずほ銀行)入行
おもに経済調査関連業務に従事した後、2005年に退職し、久留米大学へ。
現在は久留米大学商学部教授であるが、当サイトへの寄稿は勤務先と関係なく個人として行なっているため、現職は経済評論家と表記したものである。
(近著)
なんだ、そうなのか! 経済入門
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(雑誌寄稿等)
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