一つの手は、「苦手なものに時間や手間をかけない」「得意な人にお任せする」こと。何でもがむしゃらに頑張ればいいのではなく、自分の得意・不得意を見分けて何を選ぶか考えたり、自分のキャパシティーを考えて動くことは、仕事や家事育児をする上でも大切なことです。

もう一つ、自分の一部として上手く使うという方法もあります。そもそも自分が苦手で弱点だと思っていることは、本当ににマイナスな部分でしょうか。たとえば人見知りをするという事実はあっても、消極的と捉えるか慎重派と捉えるか、つまり「短所」と考えるか「長所」と考えるかは、人や状況、環境などによって異なります。

「長所や短所」「強みや弱点」というのは、単なる個々人の価値判断。実際は「人見知りである」という事実があるだけです。環境によっては強みにも弱みにも変わるわけですから、強みになる環境を選んだり、強みにできるときに活用すれば良いのです。

ダメなところをすぐに直そうとするのではなく、「自分の一部」と把握して、良いタイミングで活用すること。初めから「ダメだ」と価値判断をするのではなく、良い部分を見つけてみるのもおすすめです。自分という人間とうまく付き合っていくためにも、自分のダメな部分と向き合ってみましょう。

宮野 茉莉子